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Blog : 2018年12月

冷えと代謝

体温が1℃下がると免疫力が30%低下、基礎代謝が15%(約140kcal)低下すると言われます。
この考え方には諸説ありますが、東洋医学の考えでも身体が冷える事によってむくみや不眠にも繋がっていると考えます。体温を上げるエネルギーは筋肉が作りだします。根本的な治療を行う為には、筋肉量の増加は必須ですが、対処療法では冷えている箇所の温めが有効です。
特に女性は膝上から骨盤までは冷やさない事をお勧めします。女性の不調の6~7割は冷えと関係が深いです。

末端冷え性の人は手先足先の細い血管を温めても効果は少ないでしょう。
体幹部にある大きな血管の付近をカイロなどで温めると良いです。(おへその下、腰から仙骨、肩甲骨内側)
抹消の血管の血流を良くするために、ツボ押しもお勧めします。

 ・足の指と指の間にあるみずかき部分に八風(はっぷう)を指圧
 ・爪の横をねじを回すように少し圧をかけてネジネジ(井穴~せいけつ:よく効くツボの纏めた名前)
 ・内くるぶしから膝までの骨際を優しく指圧
 ・アキレス腱から膝裏までを3等分にして下から1/3の築賓(ちくひん)を指圧

オシャレは我慢と言われていましたが、寒い時期はくびれを出さないように。
冷えを改善する為なら、くびれは隠すようにして下さい。首、手首、足首、ウエストをボディーウォーマーで冷やさない。

根菜類や香味野菜などの身体を温め、巡りを良くする食べ物を摂取することも大切です。

ドライアイについて (その3)

ドライアイが現代社会においては著しい問題になりつつあります。
視力の低下の原因と考えられるからです。

涙は瞳の表面を潤すだけではなく、角結膜上皮細胞の活性化や障害を修復している事が分かってきました。
人工涙液の点眼を頻繁に行っても上皮細胞の障害が改善されないのは、量よりも質が問われるからです。
涙の成分を補う為に、自己血清点眼術があります。

自分の血液を採取し、遠心分離機によって血球成分を除去した後の血清を5倍程度に薄めて点眼するのですが、市販の物とは違い防腐剤が含まれない為、1週間程度しか持ちません。

しかしながら、上皮細胞の分化・増殖によい作用を及ぼすサイトカインや成長因子も含まれているので、角結膜上皮障害や眼不快感を軽減させるとの研究結果が出ているので、改善が難しいドライアイの場合は使用を検討してみるのも良いかもしれません。

ドライアイについて (その2)

瞳は常に外界に接している為、涙の膜を張っておかないと、外的要因の刺激で傷がついてしまいます。

ドライアイの治療を鍼灸で行う場合、晴明というツボを使います。
このツボは涙を溜めておく涙嚢と排泄する鼻涙菅のところにあります。
痛みもありますが、機械的な刺激により瞳が潤い目の不快感を解消します。

ただ、あまりに酷いドライアイの方は、病院で涙点プラグ挿入術を勧められるようです。
涙を排泄する涙点(上下にある)をプラグでふさぐ事により涙を充填させる狙いで行います。
涙には細胞成長因子であるタンパク質やビタミンなど重要な成分を含んでいるので、これらは人工涙液では補えません。
プラグ挿入術では以下の3つがあります。
 ・シリコンプラグ:後戻り可能である(期間:取れるまで、効果:〇)
 ・コラーゲンプラグ:後戻り可能である(期間:2ヶ月程度、効果:△)
 ・涙点閉鎖手術:後戻り不可である。(効果:〇)

外科的処置を施す前に、鍼灸治療を試して下さいね。

ドライアイについて (その1)

ドライアイとは
涙の量が減ったり、涙の質が変わったりすることで眼球の表面に傷害が起こる目の病気
目の乾燥感、異物感、充血、目の痛みなどがあり、目を開けたまま10秒キープできない方はドライアイの可能性が高いです。

要因の一つにVDT作業(パソコン、スマートフォン、携帯ゲームなど)が挙げられます。
画面を注視することで通常20回/1分間あるまばたきが5回/1分間に激減してしまいます。
また、涙の分泌量が正常でも、蒸発する量が多すぎると乾くため、これがドライアイを引き起こすこともあります。

涙の役割は目の表面を潤すだけではありません。目を開けている限り常にホコリが入る可能性があるので、目に入ったホコリを洗い流し、殺菌をしています。
また、涙は目の表面をなめらかにして物が綺麗に見える様にする働きもあります。

簡単改善法:
・目頭にある晴明(せいめい)というツボを押す
 目頭のコリっとするところが鼻涙管という涙の排泄口。ギュッと10秒ほど抑えると涙が目に溜まります。
・まばたきをする
 ギュッと力を入れてしっかり閉じる深いまばたき ×2回
 すばやいまばたき ×4回

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